「てめぇの思想はどうでもいい」 1分でわかる『カラマーゾフの兄弟』

 
 
 新訳も出て、古典文学としては異例のベストセラーとなった「カラマーゾフの兄弟」。東京大学教授が新入生に読ませたい小説ナンバーワンに選んだそうだが、読んでいない方のために簡単に言うとこんな話。あ、私も新訳は読んでないんですが、笑
 
 学校のクラスで罪のない子がいじめにあっている。たとえば、ただ笛が吹けないだけだとしよう。貧乏で笛を買えない、って言う設定でもいい。
 その子をいじめることで教師とクラスメイトは結束を保ち、クラスは音楽大会にも優勝したりして、学校に貢献、学校は有名になり、生徒が集まり、私腹を肥やしたりする。
 ある日、ある心優しいクラスメイトはがっかりして言った。
 「ぼくはこんな学校は嫌だ」
 罪のない子の痛みも思わず、平和が成り立つ。金が生まれる。その上で教師は女や金に走って争いごとを起こしたりして、アホみたいだ。僕はそんな犠牲の上に成り立つ学校なんてお断りだ。入場券をお返しする、と宣言してしまうわけだ。
 かと言って、その主張を学校側へ伝えるわけでもない。ただ彼は登校拒否になり、ゲーセンなんかをふらふらしたり、独学で勉強を始めたりするのだった。
 ところが、青年には双子の弟がいて、こちらは学校が大好きなわけ。
 いじめられたクラスメイトをどうにかして大好きなクラスのみんなと仲良くさせようかと奔走している。
 お兄さんも学校へ戻らないかと声を掛けている。
 そんな話。
 
 どうでもいいのだが、私がいじめられっ子だったら、自分のために胸を痛めてくれるのは嬉しいが、青年が学校に来なくなっても何にもならないと思うだろう。
 せめて、それを主張してくれるか、そうしないなら学校へ来てほしい。
 ひとりで戦っている私の、ただ傍にいてくれと。友達になってくれと。
 そう、弟のように。
 行動してくれ。
 てめぇの思想なんかどうでもいいんだと。
 
 あまりにも簡単に書きすぎましたが、そんな教訓をドストは言いたかったのだと思うのですが、いかがでしょう。
 是非、この名作読んでみてくださいまし。(私も新訳を読まなければ・・・)
 
 
 

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